鳥取の魚で一番うまい?ベランスガレイを5枚におろして唐揚げにした

料理を作った

こんにちは、ペーパー(資格だけ)フードコーディネーターのねこけち(@necokechi)です。

カレイと言ってもいろんなカレイがありますけど、べランスガレイが一番好きです。

 

鳥取の魚で一番うまいのは「ベランスガレイ」。

これが鳥取でベランスガレイと呼んでいるカレイ。

正式にはヒレグロガレイと言うそうです。ヒレが黒いから。

そして鳥取でしかとれない訳でもなく、割といろんな所でとれるらしい。

ヒレグロ (ナメタガレイ) | 市場魚貝類図鑑
「ヒレグロ」の生息域や生態などの基本情報から地方名・食べ方・料理法法・料理例・加工品などを写真付きで解説。「市場魚貝類図鑑」は水産物関連著書多数のぼうずコンニャク主宰。掲載種は2500種以上。

 

身に水分が多いというのか、加熱してもとにかくしっとりとして柔らかいというか、

フワフワしてます。

脂が乗っててガツンと味が伝わるとか、旨味が強いとかいう感じでは無いので、例えば塩焼きなんかでは戦えないかもしれませんけど、煮つけや唐揚げにしたらウマい!

子供たちにも割と人気!

 

しかも安い。そして暑い時期以外は大体手に入る。

 

 

ちなみに俺が鳥取で食べる他のカレイは

アカガレイ:身がパサパサしがち。ベランスガレイに勝る点は無い。卵を抱えた子持ちガレイとして売ってるのもあって、それはそれでウマいっちゃウマいけれども、

アカガレイ | 魚類 | 市場魚貝類図鑑
「アカガレイ」の生息域や生態などの基本情報から地方名・食べ方・料理法法・料理例・加工品などを写真付きで解説。「市場魚貝類図鑑」は水産物関連著書多数のぼうずコンニャク主宰。掲載種は2500種以上。

 

エテガレイ:干物専用。干して味が凝縮されてウマいのはウマいけど、カレイの干物は身が外れづらく(というか皮が固くなってて切れにくい)て食べにくい。うちは盆のお客さんの朝飯に出してた。

ソウハチガレイ (ソウハチ ) | 市場魚貝類図鑑
「ソウハチガレイ」の生息域や生態などの基本情報から地方名・食べ方・料理法法・料理例・加工品などを写真付きで解説。「市場魚貝類図鑑」は水産物関連著書多数のぼうずコンニャク主宰。掲載種は2500種以上。

 

カラスガレイ:身がホロホロとしててウマい。冷凍もので、どこ産か分からないけど。そしてあんまり安くない。

カラスガレイ (ギンガレイ) | 市場魚貝類図鑑
「カラスガレイ」の生息域や生態などの基本情報から地方名・食べ方・料理法法・料理例・加工品などを写真付きで解説。「市場魚貝類図鑑」は水産物関連著書多数のぼうずコンニャク主宰。掲載種は2500種以上。

 

ノドグロ:アカムツ。カレイでは無いけど、ベランスガレイ推しの俺は都会でチヤホヤされているノドグロを勝手にライバル視している。こいつが都市部で高級魚として扱われてると知った時は驚いた。鳥取では割と日常的に煮付けとかで出てくるから大衆魚だと思ってた。(鳥取のスーパーで見かけるのは尾頭付きで20センチくらい。大きくて立派なのが都会に行くんだろうな。)鳥取の魚で対外的にアピールされると言えばこいつ。ノドグロは間違いなく美味いけど、和風だしの素ラーメンとか香りと食感だけ楽しむイギスとか、本当にあっさり味が好きな鳥取県民からしたら、味が濃くて脂も強くて、単調というか、飽きるというか(と、みんなが思っていると俺は思っている)。

アカムツ (ノドグロ) | 市場魚貝類図鑑
「アカムツ」の生息域や生態などの基本情報から地方名・食べ方・料理法法・料理例・加工品などを写真付きで解説。「市場魚貝類図鑑」は水産物関連著書多数のぼうずコンニャク主宰。掲載種は2500種以上。

カレイの唐揚げは5枚おろしにするとヒレまで美味い

で、ベランスガレイは身もウマいけど、何より唐揚げのヒレがウマい!パリパリして!

幼いころは、ベランスガレイの唐揚げが食卓に上ると真っ先に背ビレと腹ビレと尾ヒレをパリパリと食べちゃってた。で、もう少し食べられるかなぁ、って骨の方もかじってみて、やっぱり食べられずにガッカリして、身の方に進むという流れ。

おなか一杯になるまでイチゴ食べたいとか言う子供もいるみたいだけど、

俺はベランスガレイのヒレをパリパリに揚げたやつを無限に食いたいと思ってた。

 

時は流れて、学生時代にバイトしてた居酒屋にカレイ唐揚げなるメニューがあった。注文するお客さんはほとんどいないんで、数回しか見たこと無いけど。カレイを五枚におろして、身はもちろん唐揚げだけど、骨も骨せんべいにして出してた。頭も中骨も全部食べられる。

”あ、コレコレ、俺が食いたかったカレイの唐揚げはこういうヤツ!”

と思ったけど自分では注文してないし作らせてももらってない。

 

べランスガレイを5枚におろす

鳥取に帰って、10年くらい経ってからふとベランスガレイ見ながらふと思い出して、5枚におろしてみてら、予想通りめっちゃウマい。子供たちも喜ぶから、以来ずっと作ってる。

 

最初は5枚おろしにするだけで疲れて、もうムニエルだか何だかにしたけど、↓

 

おすすめは、唐揚げ! というわけで捌いていく。

 

もしこの記事を見て真似してみようと思われる方がいらっしゃったら、

まず包丁を研いでおかれることをおすすめします。

ベランスガレイは中骨でも揚げたら食べられるくらいの軟らかさなんで、普通の包丁でもあっさりと切れてしまいます。中骨のヒレのつなぎ目なんかは、力を入れると本当にあっけなく切れます。そうすると身を外しにくくなるんで、軽い力で切れるような包丁が良いです。

 

今回の動画は↓

 

まず、てきとうにウロコをとって

頭としっぽを切って

水気を取って(慣れるまでは滑らないようにした方が捌きやすい)

最初に右側のヒレの付け根に包丁をいれて皮を切っとく。

その後真ん中(中骨に沿って)にも包丁を入れる。ベランスガレイの体の中央に線が入ってるけど、それと中骨の位置は必ずしも一致して無いように感じる。体の線よりすこし腹側に中骨がある。

左側に向かって切り進む。はじめは骨に沿って進めばいいけど、中骨の終わりと、ヒレの骨の始まりとの境目だけ少し気をつけて。骨に沿わせる、っていう意識から、骨を切り離さない、っていう意識に変えて、包丁を寝かせる角度を気持ち上向きに。ヒレ自体はどうせ切り離すから切れちゃっても別にいいんだけど、身を外しにくくなると面倒くさいから。

ヒレの付け根まで進んだら

身はいったん戻して、上下を反対に置き直して

右側のヒレの付け根に包丁を入れると

身が外れる

反対側も同じように進むと、

こちら側の終わりには最初に切込みが入れてあるからすぐ身が外れる。

裏側も同じように。

身は食べやすい大きさに切る。

卵もうまいからつけっぱなし。

部位ごとにまとめとくと揚げ時間がそろってやりやすいかも。(というほど揚げ時間に神経質にならなくてもいい。揚げすぎたってベランスガレイはフワフワ)

骨とヒレは骨せんべいに。油はラーメンの香味油に。

ヒレがウマいのだよ、ヒレが。

でもヒレは一尾のベランスガレイから少ししか取れない希少部位だから、骨や頭も揚げて、パリパリを食べたい欲を満たす。

 

身を外した後の骨

適当な大きさに分ける

頭と尾ヒレも捨てずに

頭は半分に割っとくと揚がりやすい

これも部位ごとに分けとくと揚げ時間が調整しやすい

骨とかヒレには粉をつけない。

カレイの香りがついた揚げ油を、ラーメンを作るときの香味油に再利用するから。

中骨とか頭とかはじっくり揚げる

ヒレはさっと揚げとけば大丈夫

骨せんべいできあがり。

パリパリして香ばしくてウマい!子供たちも無くなるまでずっと食べてる。

大人は…正直に言うと年を取ると揚げ物はそんなに食べられない。二つくらいでいいかな…

 

カレイ風味の香味油はあっさり醤油ラーメンに使う↓

 

後は粉を付けて揚げればOK

身の方は適当に片栗粉でも付けて揚げればOK

揚げすぎても固くなったりパサパサになったりしないので神経質にならなくても大丈夫。

下味に軽く塩でも振ってもいいけど、別にやらなくてもうっすら味ある。

できあがり!

味ぽんとかつけてもウマい。

 

ほんにウマいで!

だまされたと思って五枚おろしにしてみてごしない!

 

 

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